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「シンクロニティ」原作あらすじネタバレ!#世にも奇妙な物語

   

      

10月8日に「世にも奇妙な物語’16 秋の特別編」が放送されます。

今回の作品は「シンクロニティ」「貼られる」「捨て魔の女」「車中の出来事」の4作品です。

その中でトップバッターを勤めるのが「シンクロニティ」。

新津きよみ著の「彼女達の事情」に収められている短編小説です。

原作はどんな内容になっているのでしょうか?

早速見ていきましょう。

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「シンクロニティ」ドラマのあらすじ

ドラマでは黒木メイサさんが主人公を演じます。

ある日、栄子は恋人からプレゼントされた時計のサイズを直すため時計店を訪れると偶然高校時代の友人、朱美に出会う。成人式以来の再会に喜ぶ二人。しかも時計を直しにきた理由に始まり、恋人の名前、彼氏とつきあい始めた日まで同じであることが判明する。そんな二人の会話をバーで聞いていたマスターがそれはシンクロニシティという現象であると伝える。偶然の一致が重なり興奮する二人だった。がある事に気付いた瞬間二人の顔から笑顔が消える。今日、8月7日は12年前の高校時代、二人も加担したいじめが原因で友人が自殺した日だった。さらに栄子たちに思いもかけない恐ろしい”偶然の一致”が襲いかかる・・・!

世にも奇妙な物語HP

 

「シンクロニティ」原作のあらすじとネタバレ

舞台はタクシーの中。

 

大学時代の同級生だった朱美と栄子は、十二年ぶりに新宿のデパートで偶然再会したのだった。

英文科だった二人は同好会も一緒で、テニス同好会に所属していた。

二人はデパートの中の喫茶室でおしゃべりの花を咲かせていたが、別れがたくなってお酒を飲んで話すことにした。

これも偶然だが、二人とも夫が出張中で、幼稚園の子供も「お泊まり保育」に行っていた。

電車のある時間はとっくに過ぎて、新宿から連れ立ってタクシーに乗ったのだった。

 

お酒の入っていた朱美は運転手に、これまでの偶然の一致をはなして聞かせた。

この他にも、結婚して6年目、住んでいるのも同じ町、しかも結婚相手の名字まで「山田」と同じになっていたと言う。

最初は興味なさそうにしていた運転手も興味を持ち始めた。

 

「これってシンクロニティっていうのよね」

シンクロニティとは、関連性のない時と場所で、何らかの意味を持つかのように結び合わされた偶然のパターンだ。

 

運転手は「そういう難しい言葉はわかりませんが、虫の知らせなんかも入るんでしょうか?」と訊ねた。

「入るんじゃない?あっ、この飛行機に乗っちゃいけないってピーンときてやめたら、その飛行機が墜落して命拾いしたって話もあるし」

 

運転手にもそういう経験ならあるという。

「夢で、ある人が助けを求めているけど自分は助けられない。汗びっしょりかいて起きた、嫌な夢を見たなと思ったところに、その人が死んだという電話が・・・・」

「その人、運転手さんの親しい人ですか?」

「まあ、よくある話ですよ」

運転手ははぐらかすように答えた。

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「そうね、よくあるわ。その手の話は。」「シンクロニティなら私に任せてよ」

朱美がまるで怪談話でもするように話しだした。

ジェームス・ディーンの話や、リンカーンとケネディの偶然の一致の話など、朱美の独壇場となった。

 

栄子は少し気味が悪くなり、話を変える。

「シンクロニティは置いておいて、あの話の続きをしない?ほら同好会のメンバー、今どうしているかしら」

タクシーに乗る直前まで、同窓会を開こうと話していたのだ。

 

同窓会の話から大学時代に行った合宿の話になった。

朱美と栄子達は大学4年だった1987年8月4日に白馬のうらぶれた民宿で合宿を行っていた。

朱美が宿を取ったので、正確な日付を覚えていた。

「8月4日って今日じゃない」

栄子は奇妙な符合に不気味さを覚えた。

運転手はこの話にはないって来なかった。

 

朱美と栄子達は、その合宿に来ていたOBの金井にいたずらしてやろうと草むらの草を結んで、至る所に罠をしかけたという思い出話を始めた。

しかし金井は二日酔いで起きてこず、午後はひどい雨で、結局いたずらは引っかかることなく帰ってきてしまった。

 

「民宿の名前、白樺荘だったよね?となりも似たような民宿で『りんどうの宿』だったか『かたくりの宿』だったか」

「あのころって何があんなに面白かったのかしら」

朱美が笑い、栄子も釣られて笑った、二人の笑いがおさまったころ、運転手がぼそっと何かいった。

 

「何ですか?」

栄子がたずねると

「因縁。そう言ったんですよ。」

「さっき夢に出てきて私に助けを求めた、と言ったけど、あれは娘です」

運転手は十二年前、朱美達が泊まった民宿のとなりの宿『りんどうの宿』の主人だったのだ。

 

運転手はその頃、宿を家族にまかせ、山奥の工事現場で働いていた。そんな中、娘が肺炎で亡くなってしまったという。

「寝たきりだった爺さんも孫娘を亡くしたショックからか、まもなく他界し、婆さんも後を追うように亡くなってしまった。妻も娘を亡くし精神的に病んで、三年後に自殺しました。私はひとりきりになってしまい、家や畑を処分して東京に出て、こんな仕事についたんです」

栄子は運転手に慰めの言葉を掛けようとしたが、運転手の背中に狂気めいたものを感じ、声をかけるのをためらった。

 

「運転手さん!」

朱美がハッと身を固くするのを感じた。

「道間違えていませんか?」

栄子も外を確認すると増えていいはずの街灯が減っていた。

 

運転手は女二人の問いかけには答えず、自分に言い聞かせるように話を続けた。

娘は飼っていた子犬が迷子になり、目を離した隙に探しに外へ出て行ってしまった。林の中で娘を見つけた時には、子犬を抱いたままぐったりとしていたという。

ひどい熱だったが、診療所でかぜと言われ、家で看病したが熱は下がらず、大学病院へ運んだ時には肺炎で手遅れの状態になっていたのだった。

 

「ねえ運転手さん。この道ちがいます。戻ってください」

朱美は運転手のシートを必死に揺すった。

栄子も、運転手が故意に道を間違えていることに気づいていたが、声が出ず、胸がざわざわする感覚が徐々に強まっていた。

 

そんな中、運転手は話を続けた。

娘の子犬は誰かの仕掛けた罠に足を挟まれて骨折して動けなくなっていたという。固い草が足に絡んで抜けなくなっていたのだ。

娘は子犬は助けたものの道に迷い、子犬を抱きしめたまま土砂降りの雨の中、気を失っていたという。

 

「今日は娘の命日です。十三回忌をおえたら、もう人生に思い残すことはない。そう決めていました。」

「そう決めていたって、運転手さん、それってどういう・・・・」

朱美にみなまで言わせまいとするように、運転手はアクセルを踏んだ。

 

「娘のところに行くことを、です」

 

運転手はハンドルを右にきり、センターラインを軽々と超えた。

目前に、轟音を上げて大型トラックが迫っていた。

 

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